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【スペイン図書館】ヒホンにある公共の中央図書館

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 今日は、気ままに、アストゥリアス州アストゥリアス県の港町、ヒホン(Gijón)にある、公共の中央図書館(Biblioteca Pública del Estado en Gijón – Jovellanos)にやってきました。
 ヒホンは、イベリア半島の北側にあるビスケー湾に臨む港湾都市です。アストゥリアス県県都であるオビエド(Oviedo)の北、約25キロに位置します。鉄鋼、化学、製油、ビール、食品などの産業が盛んです。周辺の地域では鉄鉱石や石炭が採掘され、輸出されています。一方で、ローマ時代の浴場の遺跡があり、夏の保養地としての側面もあります。

 さて、このような街にある図書館はどんな図書館なのでしょうか。主な統計値を書きます。

  • 【主な統計値(2019年)】
    建物内図書館利用エリア:2,994㎡
    入館者数:149,428人
    登録者数:71,998人
    所蔵資料総数:190,624件
    貸出総件数:105,525件
    (出典:スペイン文化・スポーツ省のページ

 この図書館の歴史は、1794年、ホベリャーノス(Gaspar Melchor de Jovellanos、1744-1811)により建てられた、アストゥリアス航海術・鉱物学研究所にまで遡ることができます。この図書館の名称にも名前が付されているホベリャーノスは、ヒホン出身の政治家、詩人であり、当代随一の啓蒙家として活躍したそうです。その研究所には、彼の所蔵する貴重なコレクションが保管されていました。1807年、研究所は、ホベリャーノス通りにある新しい建物の中に移りました。
 1932年には、その年に解散したイエズス会系の建物に場所を移したようです。その4年後、スペイン市民戦争(1936.7-1939.4)が起こり、建物を共同で使用していた兵舎から出た火事により、図書館の所蔵していた数多くの資料が焼けてしまったそうです。
 スペイン戦争後、ホベリャーノス通りのもとの場所に図書館が再建されました。再建にあたり、各方面から資料の寄贈があり、1939年から公共サービスが再開されました。その後、図書館は、1980年代まで、同じ建物内の別の階や、使われなくなった公共施設を利用して、拡張を試みます。しかし、利用者の増加に追いつかなくなると同時に、設備も時代の要求にそぐわなくなっていきました。この問題の解決のため、同じホベリャーノス通りにあった、旧スペイン銀行の支店の建物が再利用されることになりました。そして、1991年、その建物に場所を移し、今日に至っています。
 建物は、旧スペイン銀行の支店だけあって、とても重厚です。正面玄関には、二本のイオニア式の柱が立ち、その左右の壁のくぼみには立派な彫像が置かれています。ギリシア・ローマ時代の神殿を彷彿(ほうふつ)とさせます。外観の重厚さに比べ内部は軽快。中心には、大きな天窓に追われたパティオがあり、自然光が建物内部に十分に入ります。
 図書館のホームページにはいろいろなコンテンツが載っていますが、中でも、所蔵している映画を紹介するページに興味を持ちました。アニメ、ディズニー、家族用、子ども用、いろいろな映画を2,600タイトル以上所蔵しているそうです。日本のアニメ映画の特集もあり、『ハウルの動く城(El castillo ambulante)』、『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)(Detective Conan. El puño de zafiro azul)』、『耳をすませば(Susurros del corazón)』、『となりのトトロ(Mi vecino Totoro)』など、40本以上の日本のアニメ映画の所蔵がありました。
 以下、図書館と、所蔵映画の紹介ページです。ドラえもんの絵の下Japonésをクリックすると、日本のアニメ映画の所蔵を見ることができます。ご興味があれば、どうぞ!

 最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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