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【スペイン図書館】ウエルバにある公共の中央図書館

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 今日は、気ままに、アンダルシア州のウエルバ県の県都、ウエルバ(Huelva)にある、公共の中央図書館(Biblioteca Pública del Estado en Huelva)にやってきました。ウエルバは、ポルトガルとの国境のすぐ近く。大西洋に面した港湾都市です。周辺の地域では、ブドウ、オリーブを産し、コルクの製造も有名です。また、イワシ、マグロ、カツオ漁の基地としても繁栄しているとのことです。ウエルバ県は、ノーベル文学賞を受賞した詩人、ヒメネス(Jiménez,Juan Ramón、1881-1958)の出身県です。日本では、『プラテーロとわたし(Platero y yo)』が広く読まれています。

 さて、このような街にある図書館はどんな図書館なのでしょうか。主な統計値を書きます。

  • 【主な統計値(2019年)】
    建物内図書館利用エリア:1,953㎡
    入館者数:204,458人
    登録者数:53,396人
    所蔵資料総数:137,773件
    貸出総件数:48,973件
    (出典:スペイン文化・スポーツ省のページ

 この図書館の創立は1856年。初めは、中等教育施設の図書館で、一般には開放されていませんでした。生徒も利用することはできず、もっぱら教員用だったそうです。その後、幾度も場所を移し、1969年現在の場所に落ち着きました。この場所は文化協会があった場所で、その中に入った形のようです。図書館の歴史を読んでいて、特に気になったことは、1962年に移動図書館が始まったことです。週に何回かは書かれていませんでしたが、19時から22時の間、街の中心にあるモンハス広場(Plaza de las Monjas)に、「図書館バス」が停まって、貸し出しサービスを行ったそうです。当時の写真が載っていますが、小型バスの側面に貸し出すことのできる本がフェイスアウトの状態で置かれていて、3人の女性がブラウジングしているシーンでした。白黒の写真です。
 この図書館は、ネットワークを介したサービスに力を入れています。アンダルシア州内の市町村立図書館とネットワークで結ばれています。その数なんと800館以上とのことです。ヨーロッパの図書館、文書館、美術館ともネットワークで結ばれているそうです。このプロジェクトは、PULMAN(Public Libraries Mobilising Advanced Networks)というもので、EUの資本によりつくられたとか。
 この図書館の活動で目を引くのは、読書会の活発さです。お隣のカディス県のAlgerという街では、夕涼みのご近所との「おしゃべり」を、世界無形文化遺産(Patrimonio Inmaterial de la Humanidad)として残そうという動きがあるそうですが、アンダルシア地方の方達は、みなさん集まってお話しすることが大好きなようです。

  • この図書館の読書会
    火曜日読書クラブ
    水曜日読書クラブ
    木曜日読書クラブ
    郊外読書クラブ

    午前中読書クラブ
    コミック読書クラブ
    ポルトガル語読書クラブ
    ジャズ愛好読書クラブ
    演劇愛好読書クラブ
    ヤングアダルト読書クラブ
    家族みんなで読書クラブ

 多くの読書会は、10月から6月がワンクルーで、週に1度開催、1つの読書会のメンバーは20人が上限とのこと。1回1時間半ほどだそうです。図書館は、読書会の活動報告を発行しているとか。
 また、ホームページを見ていておもしろかったのは、ウエルバ県内の小さな図書館が載っているマップです。図書館の場所には、小さな神殿型のモニュメントマークが表示され、クリックすると、その図書館についての情報(住所・電話番号・メールアドレス・開館時間)がポップアップで表示されます。これまで見てきた公共の中央図書館は、日本でいえば、いわば県立図書館のようなものですが、同じ県内にこんなに多くの小さい図書館や分館があることがわかって、当たり前なのでしょうが、公共図書館好きのわたしとしてはうれしいのと同時に、実際に行ってみたくなってしまいました。
 以下、図書館と、県内図書館マップのページです。ご興味があれば、どうぞ!

 最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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