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【スペイン図書館】ログロニョにある公共の中央図書館

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 今日は、気ままに、ラ・リオハ州ラ・リオハ県県都、ログロニョ(Logroño)にある、公共の中央図書館(Biblioteca de La Rioja / Biblioteca Pública del Estado en Logroño)にやってきました。ログロニョは、エブロ川のほとりにあり、中世より、サンティアゴ・デ・コンポステーラ(Santiago de Compotela)への巡礼の道の中継地として発展してきました。羊毛の生産が行われ、現在は、美味しくて有名な「リオハのワイン」の生産の中心地の1つです。実際に味わってみたい方は、「リオハ」のワインをまとめた販売ページ を見つけましたので、ご興味があれば、どうぞ!日本人に合う味、飲み飽きないおいしさ、造り手の情熱が感じられるワインの紹介に努めるお店、フィラディスワインクラブ30 の中の「リオハ」のワインをまとめた販売ページ です。他にも、スペインには美味しいワインがたくさんありますので、ワインがお好きな方は、是非ワインショップの特集ページもご覧ください!
 少し話がそれましたが、その他、織物、家具も生産しています。小高い丘の上に市街地が広がり、古い城跡も残っています。中世のたたずまいを帯びる美しい街です。

 さて、このような街にある図書館はどんな図書館なのでしょうか。主な統計値を書きます。

  • 【主な統計値(2019年)】
    建物内図書館利用エリア:3,104㎡
    入館者数:604,868人
    登録者数:37,396人
    所蔵資料総数:245,417件
    貸出総件数:256,953件
    (出典:スペイン文化・スポーツ省のページ

 この図書館の歴史も、他の公共の中央図書館と同じように、19世紀に、カルメル会ドミニコ会などの修道院から譲り受けた資料を保管することが始まります。図書館の形態を取り始めたのは、1874年から1897年の間とのことです。1896年には、古文書を保管する専門家、司書、古美術の専門家の協力の下、県立図書館としての形を整えていきました。1903年に装いを新たにし、1942年から1988年の間は、他の専門機関の建物の1階に場所を移したようです。1990年、ラ・リオハ州内の各図書館を統括する機関となり、名称も現在のものになりました。
 建物自体の歴史はとても古く、もともとは16世紀前半につくられた、回廊のある大きな修道院であったそうです。19世紀、ナポレオンの侵略に抵抗したスペイン独立戦争(1808-1814)や、王位継承をめぐって保守派と自由主義派との間に起こった内乱である、カルリスタ戦争(1833-40,47-48,72-76)の時は、軍事病院や兵舎として使われたこともあったとか。図書館が現在の場所から一時的に違う場所に移っていた、19世紀末から20世紀後半にかけては、タバコ工場として使われたこともあったそうです。
 さて、この図書館のホームページを見ていて、惹かれたのは、毎年夏の7月から9月に、パティオで開かれる、「物語のパティオ(Un Patio de Cuentos)」という企画です。作家本人が自著について講演をしてくれる企画で、4年続いているそうです。「まなざしの色彩(El color de la mirada)」という、読書サークルの主催で、コンセプトは3つとのこと。

  1. 参加者が短編小説好きであること
  2. 短編小説の作者本人が講演するか参加すること(ビデオ出演でも可)
  3. 図書館のパティオを使うこと

 開演時間は、19時から。定員は25人まで。会の終わりまでは入場自由。スペインの夕食は21時からですので、タパスをつまみながら、リオハのワイン片手に、講演の話題で盛り上がるのでしょうか。最高です。2021年の夏には、6回のセッションが開催されたようです。9月15日水曜日の最終回のゲストは、ペペ・セベーラ(Pepe Cevera、1965-)という、バレンシア県出身の作家で、2021年に出版されたばかりの自著、Azufreについて講演してくれたそうです。なお、タイトルの”Azufre“は「硫黄」の意味で、さまざまな世代の登場人物たちが織りなす人生模様を描いた、6つの短編小説で構成される本のようです。
 また、2021年9月は、同じパティオで、4歳から10歳の子どもを対象とした読み聞かせの会が開催されました。定員は15人で、毎週木曜日の19時開始です。読み聞かせの本の内容は次のようなものです。

  • さあ困った水に入りたくなにワニくんのおはなし(ワニくんのクリップもれなくプレゼント)
  • お腹のすいたオオカミくんのガールフレンドになりたいヒツジさんのおはなし(ヒツジさんのぬいぐるみもつくります。)
  • 両親の「おせっかい」に振り回されるひとりっ子のおんなの子のおはなし(紙でうさぎをつくります。)

 読み聞かせだけではなく、小さなプレゼントや簡単なものづくりの企画がついていて、 楽しそうです。
 以下、図書館、「物語のパティオ(Un Patio de Cuentos)」、パティオでの読み聞かせの会のページです。ご興味があれば、どうぞ!

 最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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