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【ベヘル・デ・ラ・フロンテーラ】知る人ぞ知る、アンダルシアの美しい白い村

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美しいすぎる白い村

美しいすぎる白い村(Vejer de la Frotera)


 今日は、気ままに、アンダルシア州のベヘル・デ・ラ・フロンテーラ(Vejer de la Frontera)にやってきました。マドリッドから見ますと、南西(左斜め下)のイベリア半島の端に位置します。50キロほど南に進めば、イベリア半島の南端、タリファ(Tarifa)です。そのお向かいはアフリカ大陸。マドリッドからは遠いため、同州の諸都市からのアクセスとなります。セビーリャ(Sevilla)からはバスで約2時間、カディスからは約1時間15分です。鉄道は通っていません。わたしは、カディスから日帰り旅行をしました。

 この村は、スペイン最後のイスラム王朝であるナスル王朝(1232-1492)の時代、キリスト教勢力とイスラム教勢力の最前線でした。この辺りには、「デ・ラ・フロンテーラ(de la Frontera)」がつく地名が多いですが、Fronteraは「国境」という意味なので、どの村も両勢力の最前線であったのだと思います。もともとはローマ人によって築かれ、500年以上もの間イスラム教勢力の支配下にあったため、村にはその影響が色濃く残っています。迷路のように入り組んだ細い路地の旧市街もその名残の一つ。イスラム教寺院の跡地に建てられた教会の外観や内装にもイスラム文化の影響を見ることができます。
 街路にはオレンジの木が植えられ、ブーゲンビリアペチュニアなどの花々で彩られた白い家々の間の細い路地を散策していると、まるで迷路に迷い込んでしまったかのような錯覚に陥ります。なにか見どころがあるというのではなく、足の向くまま、気の向くまま、村全体の雰囲気を楽しむといった感じです。
 わたしがこの街を訪れたとき、オレンジの木の下で新聞を読んでいました。すると1人の少年が笑顔で近づいてきたので、フレンドリーに話しかけました。少し話していると、なんとその少年がわたしの傍らに置いていた水のペットボトルを取り上げて水をひっかけてくるではありませんか。日本語でさえとっさの切り返しが苦手なわたし。いはんやスペイン語をやです。その少年に完全に飲まれてしまった感じでした。いなくなって安心したと思いきや、今後は道の反対側から、わたしに向かってオレンジの実を投げつけてくるではありませか。耳の横を通り過ぎるときの唸るような空気の振動と、後ろの道に落ちたときの重量感のある鈍い音を今でも鮮明に思い出すことができます。まるで、悪漢小説(ノベーラ・ピカレスカ、Novela Picaresca)の一場面のようでした。この経験も強烈でしたが、一方で、この村の白い家々の美しさも負けず劣らず強い印象として今でも残っています。わたしにとっては、アンダルシアの白い村では一番よかったかもしれません。
 街のホームページがありますので、ご興味があれば、どうぞ!

www.andalucia.org

 最後まで読んでいただいて、有難うございました。

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