スペイン 気ままに ネット旅

スペインをネットで気ままに旅するブログ

【ベルガラ】バスク地方の山あいにある美しいエコの街

f:id:kimamy:20211205092418p:plain

 今日は、気ままに、バスク州のベルガラ(Bergara)にやってきました。この街、日本のサッカーのJ2リーグに属する徳島ヴォルティスの新監督に就任した、ベニャート・ラバイン(BEÑAT LABAIEN)監督の出身地なのだそうです。どんな街か気になり、手持ちのスペイン語のガイドブックを見てみたのですが、載っていません。そこで、気ままに、ネット旅することにしてみました。

 ベルガラは、真ん中のマドリッドから見ますと、北東(右斜め上)に位置します。マドリッドから直通でいくことのできる公共の交通手段はないようです。近くの大きな街ですと、同じバスク州サン・セバスティアンビルバオビトリアから直通バスが出ていて、どの街からも1時間ほどでアクセスすることができます。マドリッドからバスで行くのであれば、ビトリア乗り換えが1番早いと思います。マドリッドからビトリアまでは約4時間30分、ビトリアからベルガラまでは約1時間、全部で6時間みておけば着くでしょうか。”Pesa S.A.”というバス会社が、ベルガラへの運行を行っています。

自然豊かなエコの街

 ベルガラは、バスク地方の山あいにある小さな街。周りは豊かな自然に囲まれています。スペインは、エコ活動が盛んな国の1つですが、ベルガラもエコにとっても配慮しています。街にはサイクリングロードが完備されています。その歴史は古く、ヨーロッパのサイクリストの間ではけっこう有名な街であるとか。その他、市街地にはエコバスが走り、郊外にはキャンピングカーのための広い駐車場を備えたキャンプ施設などがあるそうです。街の観光案内のページに街のようすをコンパクトにまとめたYoutubeの動画を見つけました。美しい街のようすが紹介されていますので、是非、どうぞ!

美しい街並み

 街なかには、16世紀、17世紀につくられた石造りの建物や美しい庭園がたくさんあります。旧神学校、市庁舎、大きな塔、教会・・・どの建物も興味深いものばかりです。これらの建物や庭園をまとめたページありますので、お散歩気分で、是非どうぞ!写真を見ているだけで、美しい街並みを楽しむ気分を味わうことができると思います。

タングステンゆかりの街

 この街、今では、スペイン語のガイドブックにも載っていませんが、18世紀のヨーロッパでは、とても有名であったそうです。というのも、この街で、エルヤル兄弟*1が、木炭で還元することによって初めてタングステンの単体遊離に成功したからです。そして、「ウォルフラム(Wolfram)」と命名しました。タングステン自体は、スウェーデンの化学者であるカール・ヴィルヘルム・シェーレ(Carl Wilhelm Scheele、1742–1786)が発見しました。「タングステン(Tungsten)」の原義はスウェーデン語で「重い石」。元素記号W、原子番号74、灰白色のきわめて硬い金属で、融点が高いため、電子機器のさまざま部分に活用されています。
 このように、この街がかつてはヨーロッパでも有数の科学実験の中心地であったためか、市街地には科学実験ミュージアムがあります。化学、物理学、動物学を中心に充実した展示活動を行っているようです。

タングステンにちなんだ名物スイーツ

 タングステンの単体遊離がなされたこの街ならではのスイーツがあります。その名も”Wolfram goxoa”。”Wolfram”(ウォルフラム)はタングステンのこと。”goxoa”は、バスク語で、発音はわかりませんが、「甘い」という意味なのだそうです。つまりは、「甘いタングステン」。ベルガラは、2018年に街ができて750周年を迎えました。その記念事業の一環として、このスイーツがつくられたそうです。チョコレートとクッキーと砂糖入りの卵黄が主な材料。見た目はタングステンみたいでちょっとグロテスクですが、味は甘くてとっても美味しいとのことです。

 ベルガラには、”Wolfram goxoa”のほかにも、甘いクリームをビスケットで挟んだ、この地に昔からある、素朴で美味しいお菓子もあるようです。


 

 街を紹介する充実した観光ホームページがありますので、ご興味があれば、どうぞ!

 最後まで読んでいただいて、有難うございました。

 他の【スペイン街巡り】も見てみる!

f:id:kimamy:20211205092418p:plain

スポンサーリンク

 

 

ページトップへ

*1:ファン・ホセ・デ・エルヤル(Juan José Delhuyar y Lubice、1754-1796)とファウスト・デ・エルヤル(Fausto Fermín de Elhuyar、1755-1833)

© 2021 きまま