スペイン 気ままに ネット旅

スペインをネットで気ままに旅するブログ

【コカ】中世の立派なお城のある街

f:id:kimamy:20211205092418p:plain

 こんにちは、きままです!みなさま、お元気ですか?

 今日は、気ままに、カスティーリャ・イ・レオン州のコカ(Coca)にやってきました。

 コカは、真ん中のマドリッドから見ますと、北北西の方角(左上)に位置します。

 コカの近くにある、比較的大きな街は、同じカスティーリャ・イ・レオン州セゴビアバリャドリッドです。セゴビアからは北北西に約50km、バリャドリッドからは南南東に約60kmです。セゴビアバリャドリッドを結んだ直線のちょうど真ん中のあたりに位置しています。
 インターネットでバスの時刻表を探してみましたが、はっきりとした情報はつかめませんでした。少しですが、コカの街のホームページに、バリャドリッドとの1日1本のバスの情報(コカ7:30発/バリャドリッド15:30発)が載っていました。それと、コカの西10kmにあるナバス・デ・オロ(Navas de Oro)の街のホームページに、セゴビアとナバス・デ・オロを結ぶバスの時刻表が載っており、その経由地の1つとしてコカもあることがわかりました。ただ、時刻表の先頭に、「2012年8月1日から有効」と書かれており、現在、実際に使われているかはわかりません。現地で確認してみるのがよいと思います。

街の歴史

 コカの街の歴史はとても古く、紀元前3500年頃には、コカ周辺に人類が存在したとか。紀元前550年頃、この地方は”Cauca“と呼ばれていたそうです。ドゥエロ川流域の肥沃な大地で、とても栄えていました。当時の人口は約6000人。ケルト民族系の言語が話されていたそうです。前2世紀頃には、ローマ帝国支配下に入ります。経済的にとても栄えたことにより、帝国内でも特権的な地方であったようです。一説によると、テオドシウス1世(Theodosius I、347 - 395)はこの地方で生まれたとか。彼は、ローマ帝国の国教にキリスト教を定めた大帝として有名です。
 その後は、西ゴート族の侵入を経て、イスラム教徒の支配下に入ります。その後、キリスト教徒による支配下に入ります。15世紀には、アルフォンソ・デ・フォンセカ(Alonso I de Fonseca、1418 - 1473) がこの地を治めるようになり、コカ城の建設が始まります。アルフォンソ・デ・フォンセカは、セビーリャやサンティアゴ・デ・コンポステーラ大司教を務めた人物です。ちなみに、アルフォンソ・デ・フォンセカは、同じくセビーリャやサンティアゴ・デ・コンポステーラ大司教を務めた、アルフォンソ・デ・フォンセカ・イ・アセベド(Alonso de Fonseca y Acevedo、1440 - 1512)の叔父さんです。
 16世紀には、この地方からアメリカ新大陸にたくさんの移民を送り出します。17世紀は、経済危機と人口減少の時代。19世紀になり、スペイン独立戦争(1808-1814)では、ナポレオン軍により街が破壊されました。その際、1807年にできた街のガラス工場も、たった1年稼働しただけで壊されてしまったそうです。20世紀に入り、スペイン市民戦争(1936.7-1939.4)では、フランコ陣営の街となりますが、戦闘地にはならなかったそうです。


 

コカ城

 街の入口には、中世に建てられた立派なお城がそびえます。コカ城(Castillo de Coca)は、15世紀に建てられた、ムデハル様式の代表的な建築物の1つです。スペイン国内でも、これほど完璧な姿のまま残っているお城は珍しいそうです。ムデハル様式とは、イスラム教徒の文化と、キリスト教徒の文化が融合した文化様式で、特に、建築・装飾芸術の様式を指します。
 お城の四隅には、大小の多角形の塔、側壁には円柱形の塔が立ち並び、その組み合わせが幾何学的な美しさを演出しています。
 素材にはレンガが使われています。加工がしやすいため、幾何学的な装飾をしやすいのに加え、赤みを帯びているので、西日が当たるととても美しいです。また、スペインの乾燥した青空にもよく映えます。
 主塔(Torre del Homenaje)の上からは、コカ周辺の自然豊かな大地が一望できます。その塔の内部には、礼拝堂、武器の保存庫、ミュージアムなどがあります。各時代において、コカが文化の交差点であったことから、これら各空間のつくりに、ロマネスク様式、ムデハル様式、モサラベ様式、ゴシック様式など、様々な建築様式を認めることができます。お城の中心部には、パティオ(中庭)があるそうです。
 お城の修復工事としては、1956-1958年、1998-1999年に、大きな修復工事が行われたそうです。

その他の見どころ

 コカの街には、お城の他にも、歴史的な見どころがたくさんあります。
 例えば、中世の旧市街地を囲んでいる城壁。7世紀につくられたもので、重厚なつくりの正門を含め、4つ門のがあります。城壁部は200m残っているそうです。
 サン・ニコラスの塔(Torre de San Nicolás)は、7世紀に建てられた、サン・ニコラス教会の建物の中で、唯一残った部分です。イスラム教徒の建築様式の影響を強く受け、国の重要文化財(Bien de Interés Cultural)に指定されているそうです。
 サンタ・マリア教会(Iglesia de Santa María La Mayor)は、ロマネスク様式の土台のうえにゴシック様式を重ねる形で建てられた教会で、内部には、この地を治めたフォンセカ一族のお墓があることで有名です。
 その他にも、街のほとりを流れる川にかけられた中世の石橋、丘の上にある小さな僧院、ローマ帝国時代の遺跡など、歴史的な街ならではの見どころがたくさんあります。ゆっくり散策してみるのもいいかもしれませんね。

街のホームページ 

 最後まで読んでいただいて、有難うございました。

 他の【スペイン街巡り】も見てみる!

f:id:kimamy:20211205092418p:plain

スポンサーリンク

 

 

ページトップへ

© 2021 きまま